ドラ親父・ユウジの一人ゴッツ

Swing&Grooveは一生モノなのである。 ドラ親父のRhythm日記

津村和彦との想い出「人民の敵」by イプセン

tamagawaA


ふとしていたら~津村和彦との楽しかった思い出が浮かび上がり、
昔ブログにアップ下のを思い出して手直ししたくなったんだから~もぉ~しょうがない(桂文楽風)。

一挙~upです!

●1999年/名取事務所『人民の敵』(シアターX)作:イプセン/演出:毛利三彌
■イプセン「人民の敵」
良い思い出のアルバムを紐解く、時には良いモノだ。
与えられた自分の存在、感動、
記憶をを思い出すのは時に良い事ではないだろうか?
皆の顔が思い出されるにつけ、
この思い出は大事にしたい!
と、敢えて思った。
多少は有るであろう記憶違いはお許し頂きたい。
「名取事務所 イプセン現代劇連続上演 第1作
人民の敵
1999年 9月14(19:00)、15(14:00)、
16(14:00/19:00)、17(19:00)、
18(14:00/19:00)、19日(14:00)
作:イプセン
台本・演出:毛利三彌
演出助手:中川順子
美術:内山勉
照明:中山功
音楽:中野祐次
衣装:若生昌
舞台監督:松本光史
出演:児玉泰次、片山万由美、中寛三、里村孝雄、松村彦次郎、若尾哲平、内田龍磨、宮下弘二、
笠井弘子ほか 新しく翻訳されたイプセン現代劇 全作品を新しい演出によりシアターΧの舞台で上演する
料金:一般4000円/学生3000円
【予約・お問い合わせ】
名取事務局 03-3621-7450(留守tel&fax)
チケットぴあ 03-5237-9988 」
1999年 6月○日
「仕事ないかなぁ~」
黒電話の前で正座し、
待っていたその時、
♪~リンリンリリン~リ~リリリリィン
突然のベルにオレは驚いた。
「もしもし、中野さん~? ナゴヤです」
「オー!久しぶり、元気~?」
電話の主は、
以前ジャズボーカルを僕の知り合いミユキちゃんから習っていた関係で、
良く皆でお花見や、飲み会等をしたりして遊んだ仲間の一人、ナゴヤさんだった。
「実はねぇ~今度やるお芝居で音楽を入れるんだって、 
 事務所の人が私は歌を習ってるの知っていて誰か演れそうな人知ってるっ?て聞かれて、
 すぐに中野さんの顔が浮かんだんで電話してみたんだぁ~」
「シ! 芝居? の音楽~? 」
「今度事務所の人とディレクターとで合う事になってるのだけど中野さん~いらしたらぁ?」
「俺出来るかな~?」
と言おうとした言葉は出さずに
少し無言となる。
「そんなの無理だぞ~」 という奥の声と
「これもチャンスかも知れない」
と言うもう一人の声が交差し合い、
好奇心と、ポジティブ思考がウッチャリで、
「じゃぁ話だけでも~、聞いてみようかな~?」
と、答える。
待ち合わせは新宿駅西口地下の喫茶店。
最初ナゴヤさんと二人で待ち合わせ、
その喫茶店に一緒に向かうことにした。
昔良く待ち合わせに使った場所、
それは新宿駅にある西口交番前。
「お巡りさんに捕まらないようにネ」
「人相悪いから捕まっちゃたりして、ウルサイ!」
そして当日、無事捕まることなく
数分遅れで着いた僕らは足早に待ち合わせ場所の喫茶店へと急いだ。
既に名取事務所の名取さん、
それと今回のお芝居イプセンの「人民の敵」
演出、脚本の毛利さんは席に着いていて、
ナゴヤさんを見つけ手を振っている。
遅れた事を詫び自己紹介に入る。
「初めまして、中野祐次といいます、よろしくお願いします」
オヤクソクの自己紹介、
名刺交換が終わり、
いざ話しに入っていく。
「まだ僕は決めたわけではないのです、話だけでも、と思いまして」
「はい、ではだいたいの構想をお話しましょう」
と始まった大体のあらましはこうだ。
今回極力生の音を使いたい事、
しかもソデがそれほど広くもないので、
演奏家は常に舞台ソデにいて演出の一部となる事。
ただし!
監督の芝居に対するイメージ、
そして場所的にもドラムセットは無理だと言う話が出る。
「えぇ~ドラムセット 無しですかぁ」
その質問に毛利さん答えた。
「具体的に、オーバーに、極力分かり易く言ったら
 ハッキリ言って~チンドン屋 ですねぇ~ハぁッハッハ~」
と言い放った。
「チ、チンドン屋・・・ですか~?」
チンドン屋・・・ですぐ頭に浮かんだ事がある、
それは昔、
長野県は大町キャバレー「さくま」 時代の事だ。
バンマスがコズカイ稼ぎの仕事をたまに取ってきた。
夜「さくま」の演奏時間前、
近くの温泉郷という観光地に行っての営業だ。
温泉郷のお客さんだからして、
宴会の真っ只中、
芸者さんも居たりなんかして、
浴衣姿で盛り上がっている。
既にヨッパライもいて、前がはだけ、
ワザとかどうかは知らないが、
イチモツが見え隠れしているモノさえいる。
そこでジャズってぇ~のはないだろう、
やっぱ演歌だったり、民謡だったり、
ドドンパだったりするのだ。
そして時にはお客さんのバックもつとめる事もある、
ようするにカラオケじゃなく生オケだわ。
バンマス曰く
「スネアとハット(ハイハット)だけで良いから、適当に演ってれば良いから」
とは言ってもカッコ悪いコトなんのって、
べードラ無いと客席から足下まる見え、
足元が寂しい。
まるで足元を見られる思いだった。(何のこっちゃ)
ハイハット、スネアドラム、
ライドシンバル一枚共にスタンド付き、
立って演奏。
「これじゃーまるでドンキーカルテット
か チンドン屋じゃん」
その姿を思い出したのだった。
元へ戻そう。
ドラムセットがダメでも、
話を聞くうちに興味は深まり、
演ル方向へと傾いている自分がいたようだ。
「メンバーは中野さんにお任せします」
話しを進めていく中で気になる事がやはりある、
「メンバーを捜すにも、具体的な話が必要です、ギャラはおいくらですか?」
名取さんと毛利さんの眼が チラッと合うのが合図のように、
今度は名取さんが話し出した。
名取さんは名取事務所という演劇、
映画などの製作関係の事務所の社長だ。
つまりエライのだ!
ついでに態度もデカいのだ!
~でもエラいからそれで良いのだ!~
「はっきり申し上げて、さほど上げられないのです。
 実状を言いますとノーギャラに近い人もいるのです。
 それでもこの芝居に出たい、という意気込みでオーディションに望み、
 出演出来る事に意義を感じている人が実際何人もいます。
 ハッキリ言って、
 ある程度のギャラが出ているのは上の俳優数人、
 それと、もし中野さんがこの話を受けて頂ければ、
 決して高くはないですがそれ相応の額、の用意があります。
 予算は総額で○○○○○円しか出ません」
~勿論 金額は書けません~
「解りました、もし決まった際、一様こちらの要望も聞いておきたいのですが」
「そうでしょうね、聞かせて下さい」
「もしこのお話をお受けしたとします、
 一番のネックはスケジューリングにあります」
「はいはい」
「僕も含め皆ライブ、レッスンなど持っていて、
 全てのリハーサルに付き合う事は多分不可能だと思います」
「それは了解しています、せめて二ヶ月のうちの十回以上という事ではどうでしょう?」
「それで良ければ、そのかわり僕はなるべく出られるときには顔を出すようにします」
「それで結構です」
「ただし今日は返事が出来ません。僕自身未だ少し迷っているのと、
 メンバーを捜さなくてはいけないので」
「はい。解りました、良い返事を待っています」
「2~3日時間を下さい、
 やらせて頂くにしろ出来ないにしろこちらから電話します」
握手して別れた。
さーてこれからが問題だ、
コワイ反面やりたい気持ちも強い、
メンバーの人選も含め、
実際音が気に入ってもらえるかな?
等と考えれば考える程ドツボにはまる繊細なオイラは今でも変わりない。

だって音が悪くてお芝居が壊れる可能性を考えたらとても怖い事だ。
僕の責任になるのだから、、、
しかし、自分に降りかかる災難も含めた出来事、
それは神が見合ったモノを与えて下さっているのだ、
という説を思い出し、
握手をして別れた数分後には実は「ヨシ! 演らせて頂こう」
という方向に気持ちは固まりつつあった。
そしてメンバー探しが始まる。
二ヶ月のうち十回以上のリハーサルに出る事。
本番は一週間(正確には六日間)出ずっぱり。
日に二回公演も有る。
本番は一回でも休めないのは当然の事。
前日のゲネもだ。
ギャラは一人○○○○○円(想像にお任せ)、
僕はリーダーだから少し高い。
~ホンの少しネ~
それにはヒマなメンバー、
じゃなくって、
有る程度スケジュールの融通が利く人。
そして一番大事な事!
それは気が合うって事。
~途中喧嘩してしまう場面もあるが~
きっと読む人にとっては面白い筈だ~!
編成はどうしよう?
毛利さんの構想から浮かんだ大凡の姿はこうであった。
俺はスネアドラムを首から吊し、
スタンドにセットしたちっちゃいシンバルを立ったまま演奏。
足下にfootカウベル。
もう一つの画面、俺は小箱に座り、
シェイカー、等のパーカッションを演奏、
時に床も楽器の一つと見なす
~床も叩いたり、踏んだり蹴ったりだ~ といったものだ。
この予算では全部で3人、
通常だと後はベースとメロディー奏者、
ここまでの話しと想像を掻き立て考えると・・・
ベースよりはコード楽器系とメロディー楽器が欲しい。
コード楽器、キーボードはチョット大げさ過ぎる、
となったらギターだ!
といったら津村しかいない。
即電話スケジュール調整、
まずは三ヶ月後の本番日(一週間)を押さえられるか?
「OK!」良かった 忙しくなくって(コラコラ)、
「じゃその日押さえといて」 と言う僕の声に
「分かった、押さえとく、何指で~?」
「・・・(あぁ~そうくる)じゃぁねぇ~取りあえず人差し指で~さいなら」
次はメロディー楽器、
上手過ぎる人よりも人間性(下手みたいじゃん)
それと何よりも音楽性重視だ。
oh脳~な我が脳裏に候補が何人か現れるては消える。
布団に横になりながら目を瞑りシュミレーションに入った。
~ZZZZZZZZZZZZZZZZ~寝てないよ~
色んなミュージシャンの顔が走馬燈のように、、
時にはこの世にいない人の顔までが~
寄り道したりしながら走馬燈は回っては止まり、
サックス奏者イズミさんの顔でその走馬燈は再び止まり、
ドサバサ!
下に落ちたその音で目を覚ました。
~寝てたんじゃん~
今時、携帯を持っていないイズミさんはなかなか捕まらない。
と思ったら一発の家電で捕まった。
「良いよ~やらせてぇ」 さすが飲んべーのイズミさんだ。
~飲んべーはこのさい関係ない~
スケジューリングは余裕で大丈夫であった。
それから数日後、
一様僕の演奏も聴きたいというのでライブのスケジュールをお知らせしておいた吉祥寺の 「サムタイム」に毛利さんが見に来てくれた。
今は亡きパーカッション洋チャンこと細畠洋一の「Voice」というバンドでのライブだった。
演奏を社交辞令で誉めていただいた後
「喫茶店で待っていて那瑚弥さんと入ってきた瞬間に背の高さといい、
 雰囲気といい、 感じがピッタシで、
 是非やって欲しいと思っていたんですよ」
と始めてお会いした時の感想を毛利さんに言われた。
そ~言われちゃったら、悪い気はしない
「はい、大分やる方に傾いています」
と一様答えた。
~既に傾いているくせに、勿体付けてやんの~
そしてメンバーも本決まりとなり、
気持ちが固まった時点で受話器を取る。
名取事務所の電話番号をダイアル、
「演らせて頂きます」 と返事をした。
そして~ドタバタの~始まりはじまりぃ~チャンチャン~!










人民の敵 しょのニ
昨日も夜中咳き込む。
〜病気かぁ〜
もう二週間以上微熱(36度以上)続く
〜病気かぁ〜
それとも体質が変化し体温が上がった?
最近のハマり 〜 アサリバター で白ワイン
〆は 残ったアサリと汁を飯にぶっ掛け マイウゥ❗️
昨日も結構食ったけど体脂肪率はdown、
嬉しいね、夏は暑いから自然と減るのかね?
それとも 〜病気かぁ〜
ドラマガ 表紙が〜オーマイガッド だったので購入❗️
「人民の敵」
そしてメンバーも本決まりとなり、
気持ちが固まった時点で受話器を取る。
名取事務所の電話番号をダイアル、
「演らせて頂きます」 と返事をした。
人民の敵 しょのニ〜!
返事したもう次の日には、
「直ぐに明日から本番までの約三ヶ月半のスケジュールをFAXして下さい」
間に入って諸々の用事をやってくれるのは演出助手の中川さん。
何月何日 全日OK ○ 何月何日
半日△(~16時) 全日ダメ× ......✖︎日全日◯
✖︎日 15時〜OK ......
等というように、
本番前のほぼ3ヶ月間分のスケジューリングをFAXすると、その3日後には大まかなスケジュールが送られてきた。
まずは顔合わせ、我ら楽隊は全員出られずに僕だけ出る。
後は俳優さん、舞台監督、名取さん、
照明さん、から殆ど全部が集まるのだ。
顔合わせ場所は錦糸町にある名取事務所の二階、そこがスタジオになっている。
ディレクター名取さん、演出毛利さんを始め、
舞台監督から、
俳優さん皆一人ずつ紹介が始まる。
音響さん、照明さん 等、と紹介が終わり、
一通り終わり今回依頼を受けた台本演出の毛利さんと僕の目が合う。
「紹介します、音楽を担当してくれる中野さんです」
「中野です、よろしくお願いします」
一瞬ウケを狙い得意な(?)ダジャレをご披露しよう、
と思ったが〜辞めた〜それで正解。
本番までのリハーサルがビッシリと書き込まれたスケジュール表を渡され、
生まれて初めて受け取った台本。
毛利さんから注意事項が告げられ、
毛利さん自ら最初の部分の本読みが始まった。
後でナゴヤさんから聞くと、
本読みは普通役者さんがするモノで、
脚本家が演技力込め読み出したのを皆唖然としたらしい。
毛利さんはおそらく自分の表現方法、
というか一見暗く思われがちなイプセンの作品を
ユーモアを入れて、明るく仕上げたい、
という事を全員に伝えたかったのかも知れない。
不勉強ながらノルウェー生まれのイプセンと聞いて、
曲を作る、あるいは曲の選定及びアレンジを想定して考えた時に 暗い感じが頭の隅に出来上がっていた。
結局このお芝居の為に書いた三曲のうち二曲のオリジナルは「チョット暗すぎますねー」 の一言で却下される事になる。
俳優側でも毛利さんの出したいユーモアを理解出来ない、 そんな風な状況が、今思うとあったような気がする。
意志の疎通でいうならリハーサル後、
毛利さんと目が合い「チョット行きますか?」
と言っては飲みに行った回数は5回を超えた。
チョウチョウハッシ(音楽的なことでよくやりあった)とやり合った我々の方が俳優さん達よりも 毛利さんのやりたい事が見えていた〜?
〜のかも知れない。
音を出す以前の段階で僕は何回かリハーサルを見に行った。
台本を読んだだけでは、とてもじゃないがストーリーや雰囲気の理解は難しい。
音を提供するにあたり、
その芝居がどんな音を必要とするのか?
それを知っておく必要がある。
「このセリフは不自然だなー」
「そー?じゃーここの部分は ~ から ~ に書き換えて下さい」
「こんな感じで良いですか?」
「んーーーーん、もっとそこはメリハリを付けて欲しいんだよ」
「そーかなー、ここはこれくらいタメて良いと思うんだけどネー」
「ここは全面的にユーモアを出すべき何だよ」
「はい、そうやってみます」
リハーサルが進むうちに台本が書き換えられていく、
そしてたとえ本番の期間中であっても、
ここはヘンだ、と思う箇所はドンドン書き換えられる。
良いと思われる事は採用され、
不自然に感じる事に対しては容赦なく発言は飛んでくる。
「バンドの人達、民衆とやり合う時は音に参加するのかしないのか、もっとハッキリして欲しい!」 等と怒られた事もあった。
当然大御所俳優さん達も「あそこの場面やっぱり入りにくいわね」
「ここはこっちに回るからぺートラはそっちから来た方が自然だろう」
「この乾杯、のセリフと同時に音が欲しいな」
沢山いる町人役の俳優さんも、
週替わりで役を代えたり、
反省会で意見をやり合ったりしながら、
良い展開へ、水が流れる如く、
スムーズにストーリーが流れだし、
それはエピローグ、大海へと向かうのだ。
一致団結し一致団結し、
パワフルとなり、終演に向かって行く過程はマジで興奮する、いや興奮した。
ではどんなお芝居だったのか?
初日を思い出しながら書いてみよう。
1999年 9月14(19:00)、
15(14:00)、
前日の
9月13日
にはゲネプロ(通しリハ)も無事終え当日を迎える。
ステージにはシンバルスタンド一本、
足カウベルセット(普通は手で叩くが踏んで音を出す)一ケ、 立って演奏する時と、座って演奏する時があり、
大きさ等、僕の希望通り作って頂いたミカン箱風な椅子が用意され、その横に、トウモロコシのシェイカーが置いてある。
開場し客が入る。
ホンベルが鳴る時には舞台のソデでスタンバり、
幾分ドキドキしながら出番を待つ、
やがて本ベルが鳴らされ、
舞台助手の「それではヨロシク御願いします」の声を聞き、
頃合いを見計らって「ヨーシ!行こう」 と一声掛ける、
後ろで役者さん達の「頑張ってねー」
「ヨロシク」 の声援を背に受けながら出て行く。

この瞬間からイプセンの「人民の敵」が始まるのだ。
気分が入ってきた。
もーその辺の床や壁をも叩き出しながら、
セットしてある、
そしてスポットが当たっている僕らの立ち位置に向かって踊りながら出ていった。
自分は踊っているつもりでも、
お客さんにはどう写ったかは知らないが、
自分的に気分はイケイケだった。
床を叩いて出て行く演出は冗談から出たコマだ。
ふざけて「床を叩きながら出て行っちゃったりしてー」
昔見たクレージーキャッツのネタを思い付きを冗談で言ったら「それ良いねー」「それそれ」
「それで行きましょう」
なんて具合にその話が通ってしまったのだ。
鼓笛隊用の帯を購入し、
肩から吊ってお腹の辺で止まっているスネアドラムが何か妙で「弁当ー、弁当ー!お弁当はいかがですカー」
と言っては周囲を笑わせ
(ホントにウケていたかは別として)悦に入っている時もあれば、「マジでチンドン屋みたい」
と言いながらも満足している自分があった。
結局は気に入っていた〜と言うことだ。
恥ずかしがりな筈の俺が、
床を叩きながらステージインするといった割と派手(僕にとっては)な演出も、 本人の知らぬ心の中のに有った役者志望、エンターテイメント意識が芽

生えたのかも知れない。
「一つだけ約束して下さい、音だけですセリフは絶対無い事にして下さい」
等ととは言っておいたが、
もしかしたら本心は
「無理矢理やれって言われたらしょうがないカモ〜」
と思っていたあたり、実は演じてみたい気持ち、
俳優さんへのあこがれがあったのは事実だ。
それが証拠に、良く役者になった夢を見続けたのだ、
その仕事の期間中はもとより、そして今でも時々、
しかもいつも大体ストーリーが一緒で、
本番の前日なのに台詞が覚えられない、とか
本番の真っ最中、セリフが出て来なくって真っ青、
というものだった〜チャンチャン〜!



人民の敵しょの三 
~長いす~興味ない方はスルーして下さいまし・・・
僕と一緒に 津村はギター(アコースティック)を弾きながら、
そしてイズミさんはソプラノサックスを口にくわえ、
いや舞台に出ていく。
始めて観る客は皆驚いている。
そりゃそうだ、
芝居見に来たのにいきなりドンバが出てきて・・・
♪~ドガチャカドガチュアガ~♪
その証拠に口がポカンとあいているのが見える。
当然リハーサルも無事終わっていて、
最初の曲も決まっている。
出て来た時から既に僕の床を叩き出すリズムは~
トォ~ン カンッカッラ トカトン カァ~ン
~インテンポ、
つまり一定のテンポを設定してプレイしている。
一曲目に演じる曲目は決まっている、
ファンクをイメージした床のリズムにイズミさん、
そして津村が共に合わせてきた。
マーキングされた立ち位置に来た。
曲はウイウォントマイルスのアルバムのなかの一曲「ジャンピエール」だ。
~そう言えば最近The impressions でも取り上げてる曲だった~
♪~デュダデュダァ~ デュダデュダァ~
  デュダデュダァ~ダデュダァダァ~ダァ~ン~♪
エンディングに入りフィニッシュする、
拍手が来たが「やったねー!」
といってハイタッチしたり、
お客さんに向かい親指を立て(下げたら大変だ)
「イエーイ!」 等と喜んだりせずに次の曲には入る。
二曲目はイズミさんのオリジナルだ。
この曲も曰く付き、
「イズミさんの曲で良いのが有ったよね」
と言う津村の一声で決定となった。
感じはソフトな16ビート風、
♪~ジャァ~カジャガジャガ ジャァ~カジャガジャガ~♪
津村のアコギ(あこぎな奴、じゃなくてアコースティックギター) の16分のキザミが
♪~ディ~ディガ ディ~ディガ 
 シシャジガシャガ 釈迦 ~♪
僕の右手ライドシンバルと左手のシェイカーが見事な(?)シンクロを見せ、
その細かくも大きなパルスが一種の緊張感を生んだ。
筈だったのだが・・・、
あるリハーサル後イズミさんからクレームが来た。
「それじゃー出られないよー !
もっとシンプルにやってくれない?」
「この緊張感が良いんだよ!」
「でもこれは俺のオリジナルだよ!」
「でも今回は俺がリーダーなんだから」
「でも作ったのは俺だよー」
「この感じが好きだったからこの曲にしたんだから、、、」
 ってな具合で チョーチョーハッシ!
間に入った津村は困り果て
「両方の気持ちが解るんだよねー」
と困った顔していたっけな~。
言い合いはしょっちゅうだった。
それはリハの最中でも有り、
リハ後の飲み会でもだ、
場所は錦糸町の、とある飲み屋、
リハーサルが終わった後の意見交換のつもりが・・・言い合いに。
その直後は
オレ「も~一緒に飲みに行かない!」
イズミ「絶対だかんね~」
ツムチン「・・・(無言)」
と思ってはいるのだがそれでもその後も何回か飲みに行っていた我らは~変ですか~?
そんな一日・・・
オレ「そろそろ帰りの時間がヤバクなってきたから会計してもらおう」
イズミ「お兄さぁん、オアイソお願いしまーす」
店員「15684円となります」
ツムチン「は~い、一人幾らだ~?」
イズミ「ちょっと高くないカ~?」
ツムチン「そう言えばそ~かもね~」
オレ「計算してみようよ」
イズミ「良いけど、まさか店の人に電卓借りるわけにいかないもんなー」
ツムチン「あれ! 中野さん携帯に電卓付いてないのぉ?」
オレ「おぉ そーだったじゃぁこれで計算してみようか」
食い終わったモノ、
飲み終わったモノを、
飲み残したモノ、食い残したモノを
イジキタナク飲み食いしながら計算に入った。
それぞれメニューを見ては・・・
ツムチン「願いましてワー 鳥カラ 860円なーり」
イズミ「生ビールが全部で~8杯」
オレ「鳥カラとか品名は言わなくていいよ~8杯とかじゃなくって金額の方言って」
ツムチン&イズミ「リョーカイ」等とやりだした。
合計が出た、「12430円 だって」
~この団結力~さっきまでの言い合いは何だったの~
イズミ「やっぱこの伝票変だよ」
ツムチン「オニイさ~ん、高いんですけど~」
と言って伝票をチェックし直してもらう。
店員「すみませんでした、13240円です」
オレ「安くなった、言ってみるもんだね~」
イズミ「ちょっと納得出来ないけどこの辺で勘弁しておいてやろうよ」
オレ「そーだね、もー俺達酔っぱらっているしね」
ツムチン「うん、もーめんどい」
オレ「でもひどい話だよねー」
ツムチン「っつーか こういうのってさー良くない事だよね~、
    お客だましてるってことでショー?」
オレ「そーだそーだ、ヤバイよー絶対ヤバイ!」
イズミ「もーここには来ない!」
ツムチン「絶対来るもんか!」
~何なんだこの団結力!とても数分前に言い争っていたとは思えぬ程だ~
芝居の帰りでしかもタイトルが「人民の敵」。
終電に間に合うよう小走りしながら~
オレ「こんな店は~人民の敵だぁ~」
イズミ「そうだぁそうだぁ~」
ツムチン「こんな店は~バンドマンの敵だぁ~」
「そうだぁそうだぁ~」大合唱。
芝居のストーリーの中にもあった民衆が「人民の敵だー」
と言って盛り上がる場面の影響が少し残っていたのであった。
随分話が逸れちゃったけど。
「リーダーは俺!」
と言うことで僕のイメージに近い感じで演る事となる。
イズミさん渋い顔ながら一様解決をみる。
陰に~津村の力あり・・・(笑)
そして~続く~チャンチャン~!



とうとう「ハーヴィー・ハンコックの自伝」読み終えた。
大江千里『9番目の音を探して 47歳からのニューヨークジャズ留学』も面白く、
終わり付近になると寂しさを覚える。
次何を読もうか?
何と出逢おうか?
「仏陀の聖地」にでも・・・
影響受けやすいオレは、
ハーヴィーのVSOPのアルバムをAmazoり昨日届く。
聴き直すと、当時ザンネンだったリズム勘の聴き方ではなく、
クールにハービーのplayはpolyrhythmの要素が強いことを理解し、
~理解したことは、play出来ることを意味し、他人のplayをより理解することを意味します~
さらにハビーが聴いた途端涙が出て、
一挙に5~6回聴いてしまったという、
マイルスアヘッド~も今日届いた。
待ってなかった人も、
待ってた少人数の人も、
お待たせしました「人民の敵」しょの四・・・
も一度元へ~。
一曲目が終わり二曲目はイズミさんのオリジナル、
16ビート風サンバで津村のキザミから入るこの曲の私のパート、
右手はブラススティック、でライドシンバル担当。
左手にはトウモロコシのシェイカーでサンバ風のリズム(細かい16分音符)キザミ担当。
津村のリズムに合いの手を入れたりしながらアソブ。
そしてリズムに入り頃合いを見計らって
イズミさんに片目で合図フィルインをしてテーマに入った。
~「それじゃ入れないよ」っていうイズミさんのクレームは、
オレが知らぬ間、
津村がドガチャカ~陰で動いてくれたみたい~
お芝居前の楽曲の長さ、
どの場面にどのような楽曲をどんなタイミングで~など、
何回にも及んだリハーサルや会話で我々は理解している。
「これ位ででちょうど良いね」と判断した僕は皆に合図して舞台上手、
椅子が用意されてある僕らの指定席に演奏しながらバックしながら、
打ち合わせ通り置かれている椅子に座る頃には一部の始まりに入っていく設定なのであった。
フェイドアウトしながら状況を見る、
そしてあるキッカケ(セリフ)を合図に演奏は終わり、
それまでの音、色の気配を残しながら「人民の敵」のステージに繋がっていくのであった。
そして我々ドンバは、
お芝居を楽しみながら、お次の出番に集中するのである。

~今更ながら、よくみんな頑張り、よい結果を得た!
と今でも自負している~
「人民の敵」~Wikipediaより・・・
19世紀後半、
ノルウェーの田舎町で温泉が発見され、
町の人々は観光による町おこしを目論む。
しかし、開業医トマス・ストックマンは、
町の製革所(経営者はトマスの妻の父親)からの廃液が浴場を汚染していることを発見する。
彼は兄である町長に源泉の使用中止を進言するが、
利益を優先するため経費のかかる温泉の引きなおしは却下され、
現実を訴えるために開かれた町民集会でも彼の意見は抹殺されてしまう。
彼の医師の倫理と人間としての正義感は民衆にとっては敵でしかないのだった。
彼とその家族は次第に孤立して行く~。
今でもありそうなストーリーです。
利害のため、真実が覆い隠されてしまう。
福島の問題に垣間見ることが出来ます。
国民の命、生活よりも、
国益にばかり目が行っている安倍政権(どの政権も一緒かも)と一緒です。
音楽の余韻をほんの少し残しながら芝居は物語を始める。
観客の意識は徐々にストリーへと集中していった。
そして時に効果音的に数曲、
時にスタンダードの曲、エリントンの曲、
フリージャズ等も交え、
アレンジした楽曲を用意した。
気に入ってもらった音を、
ココゾというタイミングで提供するのが我々の役目だ。
ちょっとしたタイミングの狂いも芝居に悪い影響が出る。
したがってリハーサルの時には鉛筆を耳にはさみ、
台本を手に取る姿は、競馬の予想屋か! である。
どんなサウンドを何時どのように?
は、当然それまでのストーリーと台詞がキーポイントになる。
例えば今でも気に入ってる場面、
それは~
「ほら見なさい~夕焼けが綺麗だよ~」
のセリフに被さるようにサウンドする津村のギター。
それにのって我々がinしていく感じ。
など効果音的なモノ、タイミングには特に気をつかった。
慣れるまでに時間が掛かったが、
ストーリーを把握するに付け、イメージが湧いてきた。
しかし気を付けないといけない、
慣れたら慣れたで怖い事がある。
それは~演奏する時以外は緊張感が抜けてしまい、
~寝てしまうこと・・・だ。。
実際に危ない時があったんだからね~。
ちなみに~僕ではないが・・・ハハハ!
それは誰か・・・続く・・・チャンチャン~!


ここ数日腰の腰痛が重くて痛ぇ~。
「ウォーキングよりもスイミングが良いかなぁ?」
温水プールとはいえ体温より低い水温は腰痛に良くない~っていう、
3年以上予約一杯gotハンド先生の説を取って
半年くらい行っていなかったプールで本日一風呂浴びてきた。
でも、爺婆ばっかりで、
しかも監視員は男子ばかりで~つまらなかった(コラコラ~)。
明日、腰の腰痛が軽くなっていたら、
以前のように週三くらいでスイミング復活か?
「人民の敵」しょの5Last前
~しかし気を付けないといけない、
慣れたら慣れたで怖い事がある。
それは~演奏する時以外は緊張感が抜けてしまい、
~寝てしまうこと・・・だ。
実際に危ない時があったんだからね~。
ちなみに~僕ではないが・・・ハハハ!
それは誰か~ツムチンであった。
どの曲をどのタイミングでどう入ってどう終わるか?
譜面は無いが、大体は覚えたとはいえ、
念のために赤ペンで書き込みされた台本は足下に置いてある。
無事お芝居は続き、
そして一部・・・ドタンバタンと若干盛り上がった瞬間、
ペーター役の里村氏の歩調と
僕のスネアのロールが決まり
「これにて休憩に!」
で無事一部が終わった。
そして休憩に入った。

「シアターX」それは両国にある劇場だ。
両国駅を降り、改札を出る。
向かって右方向に行けば両国国技館、
後数日でこちらでも大相撲初日となる。
その手前にあるビヤホールのような大きな食堂はケッコウ気に入った。
~また行きたい~今も思った。
天井の高く、場内には縁日の出店風な店が沢山あって、
それは田舎の大きな祭りのようのだった。
ビール片手にこっちの店で焼きそば買って、
あっちの店で唐揚げかって~。
~また行きたい~今も思った。
そこは相撲甚句が流されていて、
相撲取りの写真も掛かっているその雰囲気はお相撲好きにはきっと堪らない場所だろう。
お芝居期間中、
僕は早めに会場入りするようにしていた。
それは今でもLiveの時には余裕で現場に入るのと一緒である。
ちょっと練習したいのと、
現場、ステージに慣れたい為だ。
「オハヨーゴザイマース」
元気良く会う人会う人に挨拶し舞台に行くと照明さん、舞台監督さん、
は勿論、 俳優さんも何人かは既に来ている。
発声練習している人もいれば、
たわいのない話しを楽しみながら、
舞台の上で寝ころんだり、
皆、てんでにストレッチをしたりしている。
本番へと向かう緊張感をまるで楽しんでいるかのようだ。
皆それぞれ自分のペースを保ちながら、
この状況を楽しんでいる。
俳優、音楽家、共に主張する仕事ともいえる。
普段会う音楽仲間はどちらかというと、
楽器を通して間接的に主張する僕ら音楽家に比べ、
俳優の人達の方が、
より直接的に体で主張する為か、
本番、リハーサル以外の日常的な会話や、
チョットした派手気味の動作など、
僕の目に魅力的に写った。
その日も早めに入って前日上手く行かなかったところを練習をしていると、
遠巻きに見ながら笑顔で挨拶していく人、
寄ってきては話をしていく人、
本番期間中には仲間意識がが増したせいか、
日常の事なんかも話するようになってきた。
「何時もこのメンバーでやってるんですかぁ?」
「次のお芝居は決まってるの?」
「今度ライブ来てね」
「お芝居も来て下さいネ」
「行くから携帯教えてネぇ・・・」
「・・・××・・・」
 右手でシンバル、左手でシェイカーの練習していると
「おもしろそ~、それ教えて下さい」
「いいよ~、その代わり携帯教えて」
「・・・××・・・」 等と会話もはずむようになった。
~はずんで・・・ないって~
舞台にいる人にスポットを当て、
遊んでいる照明さん、
~遊んでいるわけではない、調整しているのだがついでに遊ぶ、その遊びゴコロも大事だ~
スポットを当てられた俳優さんは人それぞれ、
恥ずかしいのか面倒くさいのか?
当てられてもそのまま関係なくしている人、
スポットから逃げて遊ぶ人、
関係ないふりをして、
フェイントをかけてスポットから逃げ、したり顔の人、色々だ。
こんなたわいのない動き、
遊び心の中にもセンスというモノが存在するかもしれない。
「はたして一流と言われている人はその照明から逃げたりするのだろうか~?」
「一緒になって遊ぶくらいの度量がないと一流じゃないね!」
など・・・そんな変な事を考え出す俺って~ヘンですよね?
ついでに「俺だったらどうするだろう ?」と考えてみた。
照明当てられても動揺せず、何か演技し、笑いを取る。
「実は大物の片鱗があったりして~ウッシッシ」ってそんなワキャない。
そんな変な事を考え出す俺って~ヘンだよね~?
そんな事を考えていた事さえ忘れたある日、
ステージ立ち位置で練習していたら照明を当てられた。
僕はどーしたかって?
当てられて恥ずかしそうな顔で照明さんに手を上げただけで終わった。
これじゃタダの小心者だ、
こんな事じゃ一流になれない~と実感した。
一部のアタマ同様、二部のアタマも僕らの独壇場だった。
「何をやっても良いですよ」
と毛利さんに任せられているが、
さすがに後のストーリーの流れも頭に入れねいようなオバカな我々ではない。
~お利口さん~でもない~
一部とは違い、
二部は本ベルが鳴ったと同時に、
まだそれ程照明が明るくない時に舞台に出て行って立ち位置に用意されているハコに座る。
幾分暗めの僕のオリジナルから始め、
二曲目は一転しサンバで明るい曲を演奏した。
終わると津村はギター弾きながら「一曲いかがっすかぁ~」流し風に、
イズミさんは踊りながらソプラノsaxを吹きながら、
まさにちんどん屋風に、
そして僕はハナ肇風に、
床を叩きながら客席の方に向かって(客~驚く)去って行き、
一部同様、舞台下手の立ち位置に戻るのだった。
そのザワザワしたトコロ、
その騒々しさとシンクロし、
全員参加、鳴り物入りの総会の場面における二部が始まった。
芝居の中、僕の大好きな部分がある。
それはアスラクがストックマンに入れ知恵をする場面、
「もし宜しかったら私の話しを聞いて頂けませんか」
「なんだい」
「私どもにこの話しをアレンジさせて頂きたいのです」
 と言って中腰になりスイッチを押す真似をしながら
「チン!を」
「チン?」
「ハイ、ア、 レンジ」
ドッカーンと大受けしたのは客席よりもむしろ我々だった。
しかも毎回。
アスラク役の中さん曰く「一番喜んでるのは中野さん達だね」だって。
「ア、レンジ」の部分も実は客席にウケる時もあればそれ程でない時があった。
ウケた時はやっぱ面白い。
そんな時はタイミングは勿論、
そこに行くまでのステップ、
つまり全員の力が全て影響するわけだ。
同じセリフでもタイミングによって雰囲気が変わってしまう事があるってこと。
毎日同じセリフで大体同じ動きをしているのだけが、
(役者さん達で話し合い、微妙に変えていく作業はある)
同じ動作やセリフでも、日によって出来が全く違ってくる。
その意味においても音楽と似ている。
良い時、ノっている時と、
リズムが合わない時、なんかチグハグな時との大きな差。
もしかしたらチョットしたタイミングが悪いだけで、
ザンネンな人が一人でもいるだけでバンドはスイングしなくなるのと芝居も一緒なんだと思った。
上手く流れている時は、
そこにパワーの流れ(の ようなもの)をその場に居合わせた人はそれを体感しゾクッとする。
これを音楽用語でいえばまさに
グルーヴだ。
グルーヴを感じた瞬間背筋がゾクッとしてやはり辞められない。
♪~止まらな~い やめられな~い、は カッパエビセンだ~
そのグルーヴこに向かって演奏するのであり、
それはお芝居も一緒なのだ。
そしてラストに向かう、
「ほら、見てごらん、夕焼けが綺麗だよ」のセリフがキュウとなり、
津村のギターが即興で景色に色付けをしている、
物語はもうエンディングに向かっている、
そしてぺートラの一番最後のセリフが終わって、
数秒後(ここのきっかけも微妙)
僕のキューでLastテーマに入った。
最後は最後らしく、
少し澱んだエンディングを消し去るような派手な曲を要求され、
選んだのはそれに応えるべく楽しい曲にした。
そしてカーテンコールへとつながった。
ラスト全員が舞台に上がりお客さんに挨拶をする。
一人ずつ紹介されスポットが当たる。
当然僕らも紹介され演奏しながら
立って軽くおじぎをし手も振る。
津村は両手空いてないので足を振っていた。
~それは嘘だ~
日によって曲を変えたりしながら向かえた中日(なかび)カーテンコールのアレンジも変えた。
先程も出たが、シアターXは両国にあり、
「今日から大相撲だね」
という何気ない中さん他俳優さん達との会話をヒントに曲中で相撲の出囃子(らしきモノ) を入れたのだ。
♪~タンタンタタンタ タンタンタタンタ
 タンタンタンタタンタ タンタタン、
 ウタタンタタンタ ウタタンタンタタン、タンタタンウンウタタンンタ、、、、VS
その出囃子(らしきモノ)
それは何時か冗談で覚えた相撲ダイジェストでやっていたお囃子だ。
冗談で覚えたのがこんな形役に立つとは・・・ウッシッシ。
何でもやっておくって事だね!
出囃子と解った人は笑ってこっちを向きウインクし笑顔で手を振っている。
人民の敵 last そして千秋楽へ~チャンチャン~!


人民の敵 そして千秋楽。
千秋楽、
これを楽日(らくび)とこの業界では言うらしい。
「楽日ヨロシク御願いしまーす」
と挨拶をし会う姿がアチコチで見える、
僕の知らない違う世界を覗くのは楽しいものだ。
「楽日ヨロシク御願いします」
と、何人もの人が我がドンバの部屋にも挨拶に来てくれた。
その楽日は無礼講、
一切何をやっても許されるらしい。
何をやっても、とは言うがデタラメやってお芝居を壊す事はもちろんダメよ駄目ダメ。
ちなみに町民役の俳優さん達は、
〜当番を決め舞台の準備も俳優さん〜
何時もはタダの水だった酒ビン、
「今日は本物のお酒にするの〜」と言った。
しかもぺートラ役の笠井さんはそれを知って、
「本当に飲んじゃお〜」と言っている。
僕らドンバの会話はこうだ
「千秋楽何かする?」
「モ〜酒飲んでやろうよ」とイズミさん
「それじゃいつもと一緒ジャーン」と津村
「違う、いつもより飲むの」だって。
「目にマジック塗ろうかなー」
という津村がつぶやきには「エ!」と僕らビックリ!
「あー、あの志村けんがコントでヤツ?」と俺は即理解。
俺は志村けんの大ファンで、
それは以前やってたシムケンの「大丈夫ダー」を毎回留守録していた程だ。
そのコントとは、
授業中いつも寝てしまう志村が先生にバレないように考えついた方法で、
閉じた目にマジックで瞳を書き、寝ていても起きているように見える〜だ。
ところが !
とてもミョウな顔になるのが1つのポイント。
そして目を開けたら開けたで、又変な顔になりポイント!
さらに目をパチパチやったりしたらもぉ〜大変!
抱腹絶頂となること受け合いだ。
それを津村はやろうというのだ、
このアイデアは、
「いつも眠くなっちゃうんだよね、寝てもバレない方法ないかな?」
と言っていた津村ならではである。
シムケンのコントのままじゃん。
実際顔に書き試してみるとオオウケだ、
その笑い声につられて
その幕には関係ない町民(役の上で)達が見に来た、
口々に「わぁ〜おもしろそ〜」
「チェックしなきゃー」等と言いながら部屋を出て行った。
本当にそんな事やって良いのだろうか?
もしその被害に遭う危険性の人、
それはホブスタ役の若尾さん。
笑ってしまって芝居にならなかったらどうなるのだろう?
楽日の始まり。
何時もは舞台のソデでホンベルをきっかけに楽器を演奏しながら、
床を叩きながらの登場だがこの日は楽日。
「今日は楽日だからお酒いっぱい飲んじゃったよ」
「・・・・いつもジャン」と津村
「今日は客席に乱入しようかァ」
イズミさんのアイディアで客席から入って行く事となる。
脚本・舞台監督の毛利さん大喜び〜
まさにチンドン屋最後の大暴れだぁ!
左右のドアに別れ「セーノー」で一方はサックス吹きながら、
オイラは方から吊したスネアドラムを叩きながら入っていく、
時々客に向かってドカドカやる、
〜いい迷惑だ〜
ステージでは一人津村が合わせ難そうにギターでサポートしている。
イズミさんはイズミさんで、
客の耳元にサックスをベルを持っていって吹いてる。
こっちから見ると確実にそのお客は迷惑そうに見えるが、
もしかしたら喜びに満ちた歓喜の表情だった〜のかも知れない・・・???
「乾杯」
そのセリフがキューで曲はマックザナイフに入る。
〜この曲を演奏出来るか?本番ギリギリまで著作権の点で揉める〜
演奏しながら状況を見ると、
いつもは水の筈が今日だけはモノホン、
皆ホントに飲んでるよ〜しかも何時より多めに〜
ぺートラは笑いながら飲んでるよ〜
「今日のお酒は〜格別においしいわねぇ」
だって、
「そうだなぁ今日は特に美味いな〜」
皆アドリブかましてるヨ〜
良い調子で芝居が進みそして後半に向かう、
そしていよいよツムチンお目目パチパチ〜例の幕だ。
席に数人座り雑談する場面、
津村の正面数メートル先に座るのがホヴスタ氏。
例によって津村の目にはマジックが塗られている。
お目目パチパチの丁度良いタイミングだ、
横にいる津村を見ると、
やってる やってる、
マジでパチパチやってる〜
さーどうかな?
正面こちらを向いているホヴスタの様子をチェック、
津村と目が合い、
ホヴスタが一瞬見をむき、
吹き出しそうになるのを堪えたようとした?ようにも感じたが、
流石はプロ、
何も無かったかのようにその後の芝居は続けられた。
本番期間中はバンド仲間、毛利さん、俳優さん達ともよく飲みに行った。
とても楽しく意味のある充実した期間であったが、
終わる時は本当にあっけない。
打ち合わせからリハーサルなどに数ヶ月掛けたこの催しは、
たった数日で終わってしまうのだもの。
そしてこの文章もエピローグへと続く。
実は最初頂いた台本からは全然内容が読めなかった。
何回読んでも筋が頭に入ってこなかった。
リハが進んでもなかなか理解出来ない日が続き、
したがってその不安は本番に向かうにつれ大きくなっていった。
状況によって台本も書き換えられながら
刻々と変化していくうちに、
ある時を境に台本とストーリーが一致した瞬間があった。
何時理解出来たか?
というと、もしかしたら本番直前だったかも知れない。
「あぁーこういう事だったのかぁ!」
そうして初めて演出家の思い描く筋書き、
その場その場での役者さんの気持ちを理解する事ができたのでした。
この一致した時、
それはトータルで見えた時であり、
お芝居の全体像が理解出来た時だった。
と、言う事はそれまでは部分部分しか見えてなかった事を意味する。
これは某楽曲を演奏するには?
に当てはまる。
楽曲の構成(メロディー・ハーモニー など全て)を理解しないでplayしてはいけない!
という事だ。
この状況にはどんな音が望まれているのかが解った時、
ビジョンはより明白となり、用意したレパートリーも、
より一層合うアレンジへとイメージが出来上がる。
もっともアレンジが施される、と言っても僕らのは簡単で、
「このメロディーはもっとダラーっと吹いて、
僕はもーっとタメてキュウ出すからネ」
「この辺からアッチェルしようか」
「ここはもっと暴れよう」〜
といった、音に対する表情の付け方をちょっと変えるだけだったりした、
簡単な手法であった。
が、
そのホンのチョットの音の伸ばしや、ダイナミックスの変化やタイミングの違いで、
全然違ったように響いた音は、
よりその幕の景色に解け合うようになっていった。
演奏しない時は舞台横から一人一人の演技をずーっと拝見出来た。
ストックマン博士を始め、娘のぺートラ、夫人、
舞台に出てきただけで不思議な存在感のモンテンヒール
他家族達、又周りのドタバタ役のホヴスタにビリング、
ひょうきんなアスラク、町民、ヨッパライ、等々
最後には裏方さん含め全ての存在があり、
皆の役割分担がしっかり出来上がり、
その完成度、感動に出会せてくれた運命に感謝であった。
優れたパフォーマー とは?
望まれたモノを演ずる事が出来る人だと思う。
何が望まれているか〜?
そこに必要なのは集中力と、
冷静な判断、
それとユニークさである。
「人民の敵」お芝居が終わって数ヶ月後に毛利さんから手紙を頂いた。
中には礼文と「悲劇喜劇」
(早川書房12月号)のコピーが入っていた。
それをここに載せエピローグとしたい。
「何もない空間で、開演前と開演転換をドラム、ギター、サックスの演奏でつなぐという方法をとっておりました。
公聴会では客席全体を市民の席にして、いろんな野次を飛ぱしたりというような、
客席を巻き込んだ演出ですね。
第二作、第三作と、これから続けてぜひ観せてもらいたいと思わせるものがありましたね。
さっき香川さんがおっしゃったように、
幕間のドラム、ギター、サックスが上手く劇の流れを途切らす事無く溶け込んでいた。
劇の中に生演奏がそのものがうまく組み込まれていました。」
(割愛させて頂きました)
長く退屈であろう文字の羅列、読んでいただきありがとうございました。
◆【祐チャンの純情・音楽遍歴など】 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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